カズオ・イシグロさんのノーベル文学賞記念講演 (2017 ストックホルム)
幼稚園までは長崎で過ごされたイシグロ氏は、「私に残る日本、消えぬよう」との思いで『遠い山なみの光』を書かれたそうです。『浮世の画家』は日本を舞台としているし、『わたしたちが孤児だったころ』にはアキラという日本人の少年が登場します。ご両親が日本人なので家では日本語で話していたそうです。著書は英語で書かれていて、日本語にも翻訳されています。読んでいるうちに語り手が誰なのか?何を言いたいのか?混乱する作品もあるようです。私にとって、2020年の課題図書です。
そう言えば、「時計は戻らない」という印象的なセリフが『日の名残り』にありました。ストーリーを思い出すキーワードのように残る言葉。